続・祈りのいらない世界で
「美月ちゃーん!」
翌日。
キヨが入院している病院にキヨの両親とイノリの両親、そしてカゼ、カンナ、ケンの両親がイノリとケン、カンナとフウと共にやってきた。
地元のご近所さんが集まった病室は狭い。
「祈から聞いたわよ。美月ちゃん、お産後意識不明になったんだってね。もう大丈夫なの?どっか痛い所ない?点滴は痛くないの?」
「祭ちゃんは大袈裟だな〜。イノリそっくり」
「だって美月ちゃんにもしもの事があったら私…祈を殴り飛ばしてたわ」
「何でだよ!!」
いつものように言い合いを始める北山親子。
その声を聞きながらキヨの両親はベッドの端に腰を下ろした。
「美月も祈くんに心配ばっかり掛けないの!本当にいつになったら美月の心配をしなくなるのかしら」
「掛けたくて掛けてるワケじゃないもん!」
「手の掛かる子ほど可愛いってヤツだな、美月は」
キヨの両親は優しくキヨの頭を撫でる。
「ところで美月ちゃん、陽生ちゃんは?」
カゼの母はキヨを見る。
「陽ちゃんは私がまだ点滴してて母乳をあげられないから新生児室にいるよ。…看護士さんに頼んで連れてきてあげる」
「お前はまだ安静にしてろ」
起き上がろうとするキヨを制すると、イノリは新生児室へ向かった。
暫くして小さな息子を抱いたイノリが戻ってきた。
翌日。
キヨが入院している病院にキヨの両親とイノリの両親、そしてカゼ、カンナ、ケンの両親がイノリとケン、カンナとフウと共にやってきた。
地元のご近所さんが集まった病室は狭い。
「祈から聞いたわよ。美月ちゃん、お産後意識不明になったんだってね。もう大丈夫なの?どっか痛い所ない?点滴は痛くないの?」
「祭ちゃんは大袈裟だな〜。イノリそっくり」
「だって美月ちゃんにもしもの事があったら私…祈を殴り飛ばしてたわ」
「何でだよ!!」
いつものように言い合いを始める北山親子。
その声を聞きながらキヨの両親はベッドの端に腰を下ろした。
「美月も祈くんに心配ばっかり掛けないの!本当にいつになったら美月の心配をしなくなるのかしら」
「掛けたくて掛けてるワケじゃないもん!」
「手の掛かる子ほど可愛いってヤツだな、美月は」
キヨの両親は優しくキヨの頭を撫でる。
「ところで美月ちゃん、陽生ちゃんは?」
カゼの母はキヨを見る。
「陽ちゃんは私がまだ点滴してて母乳をあげられないから新生児室にいるよ。…看護士さんに頼んで連れてきてあげる」
「お前はまだ安静にしてろ」
起き上がろうとするキヨを制すると、イノリは新生児室へ向かった。
暫くして小さな息子を抱いたイノリが戻ってきた。