続・祈りのいらない世界で
「どうしてっ…3年も帰って来ないの!?あの日…ただいまって言って欲しかった!好きだよって、愛してるよって…もっともっと言いたいのに…。……フウを抱っこしてあやしてる、カゼを見たかったよぉぉ!!」
カゼの前で言えなかった
カンナの本音、カンナの叫び。
どうか…
カゼに届いて。
「…ごめんなさい。カゼ、ごめんなさい。あなた以外の人を愛してごめんなさい。でも…幸せになるから。フウを幸せにするから…私を、許して」
カンナ。
カゼは絶対、カンナを責めたりしない。
逆にホッとしてると思うよ。
カゼの事だもん。
カンナの幸せを願ってるはず。
だから大丈夫。
泣きじゃくるカンナを見たフウがポツリと呟いた。
「……ただーま、かんな」
「え?フウ?ただいま?」
「……かじぇ、おかえりしゃい」
ただいま、カンナ。
カゼ、おかえり。
覚束ない口調で約3年前、カゼとカンナが言いそびれたやり取りを口にしたフウ。
息子のフウが母親のカンナが帰ってきた事を理解した言葉。
「…ごめんね。ごめんね、フウ。ダメなママでごめんねっ!もう…離れないから」
ちゃんと親子に戻れた2人を見つめていたキヨは、少しだけリビングの出窓を開け放した。
風を感じる為に…。
“………ただいま”
おかえりなさい。
カゼの前で言えなかった
カンナの本音、カンナの叫び。
どうか…
カゼに届いて。
「…ごめんなさい。カゼ、ごめんなさい。あなた以外の人を愛してごめんなさい。でも…幸せになるから。フウを幸せにするから…私を、許して」
カンナ。
カゼは絶対、カンナを責めたりしない。
逆にホッとしてると思うよ。
カゼの事だもん。
カンナの幸せを願ってるはず。
だから大丈夫。
泣きじゃくるカンナを見たフウがポツリと呟いた。
「……ただーま、かんな」
「え?フウ?ただいま?」
「……かじぇ、おかえりしゃい」
ただいま、カンナ。
カゼ、おかえり。
覚束ない口調で約3年前、カゼとカンナが言いそびれたやり取りを口にしたフウ。
息子のフウが母親のカンナが帰ってきた事を理解した言葉。
「…ごめんね。ごめんね、フウ。ダメなママでごめんねっ!もう…離れないから」
ちゃんと親子に戻れた2人を見つめていたキヨは、少しだけリビングの出窓を開け放した。
風を感じる為に…。
“………ただいま”
おかえりなさい。