☆コードC☆
裕君に送ってもらってる。
『帰るなら、危ないし送るよ。』
嬉しかった。
乃がニヤニヤして見てたから、あっかんベーした。
ああいうのが、子供っぽいのかな?
「……そういえばさ。」
「え!?」
ボーっとしてたから、ビックリした。
裕君の顔は背が高くて遠いけど、少し香る香水にまたドキドキさせられる。
「え、そんなに驚いた?」
「え、いや……。」
「はは、変なの。」
「…………。」
この人のこういう笑顔が好き。
「何か、妙に優しくしたくなっちゃうんだよね、涼香ちゃん。」
「…………え!!?」
さっきよりも大きな声でビックリする。
裕君はまた笑った。
「ほら。そういう所。」
「……ふ~ん。」
その言葉に、何かメッセージが入ってれば良いのに。
本気でそう思った。
「裕君、っての。やめない?」
「え?だめ?」
「よそよそしい。」
「……梓井……君。」
「あ、また君付け。つか、下の名前で良いよ。」
「下!?」
裕君、裕……ん、裕。
顔が熱くなった。
「裕。これでよろしく。」
「…………うん。」
ねえ、あの時私の顔、赤かった?