☆コードC☆

「……ねえ、明日だね。」
「うん……。」

DJは私達の演奏を聞いてどう思うんだろうか。
茶番?ただのお遊び?
違う。私たちは夢に向って頑張った。
そして、今だってもがくように。

「か、帰ろっか。」
「そ、そ、そうだね……。」

皆緊張していた。
明日の期待と緊張。
そんな物にその場は支配されていた。

“キィッ……。”

公園。
ブランコ。
帰り道。
まだ帰りたくなくて寄り道。
そこでは、予想以上に綺麗な月が見えていた。
キラキラと光る月。
綺麗なその月は、まだ足りない三日月。
満月になるには時間が必要で。
まるで私たちのようにおぼろげな光。

「…………。」

“ザリッ……。”

「涼香?」
「…………?」

振り向いたら、君が居た。

< 20 / 106 >

この作品をシェア

pagetop