☆コードC☆
「…………。」
最初からなかったと思おう。
だって、乃が居ない世界は生きていけない。
友達を失うのは嫌だ。
裕に近付かなければ、他の子とも切れない。
それでいいんだよね?
“キィッ……。”
足でブランコを揺らす。
赤くてブランコが、ピンクに見えた。
「そうしたら、また喋ってくれる……?」
胸が潰れそうだった。
吐いてしまいそうなのを、必死に拒絶した。
「乃……、裕が好きだったんだね。」
上を見上げると、鳩が首を傾げていた。
「私、忘れられるから。大丈夫だよ。」
“キィッ……。”