☆コードC☆

“サァァァァ……。”

「いやー。良かった良かった。」
「…………。」

達成感に溢れた顔で笑う平岡さん。
何だか流されてる、私……。

「タオル、俺ので良かったら使う?」
「へ!?」
「いや、未使用だから気にしなくても良いと思うよ。平気平気、中学生相手に変な事考える趣味ないし。」

にこやかに、サラッと言ってるけど……
初対面の男に人の何て普通使うだろうか。
何だか変な人。

「……いいです。」

鞄の中からハンドタオルを出して拭く。
もう、この人と居るのがやばい気がする。
知らない人だし、何か怖いし。

「…………。」
「すいません、じゃあ。」

“パサッ……。”

「あげるから、使いなよ。」
「え……。」
「嫌か……。」

キョロキョロとし始める平岡さん。
あ、本名教えるんじゃなかったな……。

「あの、これください。」
「かしこまりましたー。」
「…………。」

タオルを買って帰ってくる平岡さん。

「じゃあ、これなら良いでしょ。」
「…………。」

変な人。

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