☆コードC☆
「何言ってんだよ、馬鹿。」
「…………本当なの。」
「…………。」
沈黙が流れる。
毎日のように感じていた温かさ。
それはすっかり冷え切っていた。
友情のほうが、大事に思えた。
恋愛は、一時期だと思った。
「え、どうして?」
「…………。」
乃の顔が過ぎった。
でも、そんなことを言ったら……。
多分乃が泣くと思った。
それが何より辛かった。
あんな事を言われても、大切で。
嫌いになんかなれなかった。
“♪♪♪”
「廃盤になった。CD。」
「え…………。」
携帯の着信音が鳴り続ける。
止まない電話。