☆コードC☆



「あ…………。」
「名前覚えてるかな?」
「平岡、彰人さん……?」
「うん、正解♪」

何だか明るい人。
でも、それに素直に乗れない自分。
何だか、嫌な子みたいだ。

「この前より暗いじゃない、どうかしたの?もしかして家出だったりとか、あ、彼氏と喧嘩したとか?」
「彼氏、居ないです。」
「じゃあ家出?」

首を横に振った。
家は、嫌いじゃない。
学校も、嫌いじゃない。

でも、何だか孤独なんだ。
誰にも分からないだろうな、こんなの。
でも知ってほしい。
それって、わがまま?

「ふ~ん。まあ、良いや。」
「…………。」

彰人さんがステージを作っていく。
ステージって言っても、小さい。
手作り感満載で、有名人とは思えない。

「何だか、いいでしょ?」
「……そうですね。」
「適当な返事だな~。はは、良いけど。」

そう、そう言ってほしい。
ちゃんと分かってくれてるの?
それとも馬が合うだけ?
でも、ちょっと嬉しかった。


この前は疎かったのに、今は求めてる。
変だな、感情って。



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