☆コードC☆



「聞いててくれる?」
「…………。」
「もしかして用事?」
「いえ、何もないです。」
「そっか、よかった。」

どうしてだろう。
悲しい場所なのに、少し輝いて見える。

この人のおかげ?
それとも、本当に感情を捨てたのか。
何だかよく分からないけど
やっぱり少し笑える気がした。

「綺麗ですよね、声。」
「声?」
「彰人さんの声、好きです。」

彰人さんが顔を少し赤らめる。
顔をそらされてしまった。

「大人をからかうなって。」
「でも、思ったから。」
「何歳違うと思ってんの。」
「年、関係ないじゃないですか。」

そしたら、間が開いた。
その間が、不自然なようで
でも、すんなりと入って。
心地よい風が吹いた。




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