☆コードC☆
「でも、本当なの……。」
『何で、部活……。』
唇を噛んだ。
優しい裕はばらさないだろうけど、怖い。
もし乃にばれたら、どうなるんだろう?
多分気の強い乃は簡単に自殺する。
そんなの怖くないみたいに。
でも、皆に
他の皆に言いふらして
嫌がらせが始まるのかもしれない。
そしたら、裕は守ってくれるのかな……?
「何だかね、やっぱり、向いてなかったみたい。凄く、世界が広くて、ギターが嫌いになりそうだった。」
嘘で固められたセリフ。
こんなの、いけないのは分かってる。
でも、怖い。
これから見えてくる未来が……。
『そっか……。無理させて、ゴメンな?何か、今まで頑張ってくれて、有り難う。』
「…………。」
『涼香?』
裕の言葉は優しくて、温かくて。
涙が出た。
涙が出た。
優しい、優しい涙が。