小さな恋だった
小さな事件
真夏。
何もしていたくても、からだがぐったりするほど蒸し暑い日本の夏。
冷や汗と蒸し暑さからくる汗が肌にまとわりついて気持ち悪かった。
職員室から冷房が効いている部室に戻ると、部室の様子がいつもと様子がおかしかった。
副部長の冬月雪人(フユツキ ユキト)先輩は口を手で押さえて、真っ青な顔をして私と入れ違いで部室を出て行った。
床にうずくまっている男の人はどうみても部長の宮武新(ミヤタケ アラタ)先輩で、ハーフではないけれど日本人離れした西洋人のような顔が、ふわふわとした赤毛で隠れていた。
「宮武先輩! 大丈夫ですか!? どうかしたんですか」
私は宮武先輩に駆け寄り、呼吸を確認しようと宮武先輩の顔を表にさせる。
宮武先輩は震える手で、部室の机の上にあるピンクのタンブラーを指差した。
そのタンブラーにはとても見覚えがあった。
私の体中が冷えていき、毛穴から嫌な汗が噴き出した。
そして現状を把握した。
何もしていたくても、からだがぐったりするほど蒸し暑い日本の夏。
冷や汗と蒸し暑さからくる汗が肌にまとわりついて気持ち悪かった。
職員室から冷房が効いている部室に戻ると、部室の様子がいつもと様子がおかしかった。
副部長の冬月雪人(フユツキ ユキト)先輩は口を手で押さえて、真っ青な顔をして私と入れ違いで部室を出て行った。
床にうずくまっている男の人はどうみても部長の宮武新(ミヤタケ アラタ)先輩で、ハーフではないけれど日本人離れした西洋人のような顔が、ふわふわとした赤毛で隠れていた。
「宮武先輩! 大丈夫ですか!? どうかしたんですか」
私は宮武先輩に駆け寄り、呼吸を確認しようと宮武先輩の顔を表にさせる。
宮武先輩は震える手で、部室の机の上にあるピンクのタンブラーを指差した。
そのタンブラーにはとても見覚えがあった。
私の体中が冷えていき、毛穴から嫌な汗が噴き出した。
そして現状を把握した。
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