不要なモノは愛
野菜が多いのは、サラダのためではなく、鍋のためだったと思うと、多い量も納得出来る。

しゃぶしゃぶをすることが決まった。一人でしゃぶしゃぶするのは寂しいからしばらく食べることがなかった。

だから、つい賛同してしまったけど、しゃぶしゃぶを食べれることに心は弾んでいる。

食事は一人よりも二人のほうが楽しい。母がいなくなって、一人で食べるのは本当に寂しかった。

「寂しい」と言ったら、一樹と秋絵が家に来て、一緒に食べてくれたり、一緒に外へ食べに行ったりもした。本当に一樹と秋絵がいてくれて良かった。

でも、今日は松野兄がいてくれて良かったかもしれない。


「肉は豚と牛、両方にしよう」


牛肉と豚肉、両方食べれるなんて魅力的だ。迷うことなく入れられる肉のパックを見て、お腹が空いてきた。

早く食べたい。


「ビール、ある?」


「一つくらいしかないかも」


「買っていこう」


しゃぶしゃぶしながら、ビールだなんて、想像するだけで、よだれが出そうになる。
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