不要なモノは愛
突然帰ると言われて、寂しくなった。だけど、デートは楽しかったし、恋というモノがどんなものかも分かったから、満足だ。

一緒にしゃぶしゃぶを食べれたことも嬉しかった。帰ってしまうのが寂しいと感じても、今日1日のことを思い出すだけで、心は温かくなれる。


優しく微笑んで手を振る松野兄を見送ったあと、秋絵に電話をした。

春海くんと一緒だったからすぐに切ろうと思ったけど、バイトがあるから帰っていったという。


「帰ったって…春海くんは秋絵の部屋に今までいたの?」


「そうよ。今日はおうちデート」


「おうちデート?家で何していたの?」


「借りてきたDVDを一緒に見てー、あとはイチャイチャとじゃれていたかな」


「イチャイチャ?」


おうちデートはイチャイチャするものなのか…でも、イチャイチャとはどんなことをするのか分からなかった。ずっとくっ付いているのかな。
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