不要なモノは愛
プラチナリングにダイアモンドが付いていた。こんな高価なものをもらっていいのだろうか。


「ありがとう。でも、これ、高そう」


「ハハハ。そんなに高くないよ。小さいし。それに小夏が俺の奥さんになってくれるなら、これくらい大したことない」


奥さんと言われて、顔が熱くなった。誰かの奥さんになるとか考えたことはなかったけど、言われると嬉しいものなんだ。

結婚はしなくてもいいと思っていたけど、冬悟さんの奥さんになりたいな。

冬悟さんと家族になりたいな。

そして、冬悟さんとの子供が欲しいな。

子供を作るために必要なモノがある。

それは、愛する人の精子。

冬悟さんは当初私が求めていた条件を満たしているが、そこに私を好きであること、私が好きであることがプラスされる。

お互いが好きで、お互いを求めることから始まる。

愛はいらないと思っていたけど、かけがえのない愛があるから、幸せになれる。

冬悟さんと一緒に幸せになりたい。
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