不要なモノは愛
傷つけられた?傷ついたら、ズンとするのだっけ?

多分違う。


「ううん、傷付いたのとは違うと思う。だって、傷ついたらグサッとするものでしょ?」


「あー、なるほど。グサッね。じゃあ、何があって、ズンとしたのよ?。その状況を聞かないと分からないわよ」


「一樹がね…」


一樹から「家族になろう」と「寂しいなら俺がずっとそばにいてやる」と言われたことを話す。秋絵も同じ高校だったから、その時から一樹を知っている。一樹の今までの告白も秋絵には話していた。


「高宮も諦めないよね。でも、小夏のことを大事にしてくれるとは思うよ。で、そのズンね…」


秋絵は、頬杖をついて、視線を天井に向けた。私は、どんな答えが出てくるのかと口が開くのを期待しながら待った。


「まあ…言葉の重みを感じたということじゃないかな、高宮に言われて、簡単に受け流すのではなくて、ちゃんと心に止めたのよ。今回の告白は、考えようとしているのよね?」
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