不要なモノは愛
私は、大きく頷いた。


「うん。考える時間をくれると言うから、考えているのだけど、ズンとしたものの正体が分からなくてモヤモヤしていたの。心に止めたね…うん、一樹に言われたことは心に残っているよ。そうか、心に残るズンか…」


しかし、ズンの正体は分かったけど、一樹の気持ちにどう答えていいか分からない。

一樹と結婚する?

一樹との子供を産む?

一樹と暮らす?

そうしたら、寂しくない?

それを選んでいいのだろうか?


「だけどね、小夏は高宮が好きなの?」


「好きと言えば、好きだよ」


「それは、男と見てる上で?」


「んー、男というよりも人間としてかな?好きだし、特別だとも思う。一樹みたいな友達なんて、他にいないしね」


目の前にいた春海くんにおかわりを頼んだ。


「ねえ、春海くん。小夏の言ったこと、聞いてた?」
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