不要なモノは愛
セックスが出来るかどうか?どうだろう…


ガタン!ドン!

え?


「春海くん、本当に大丈夫?」


「だ、大丈夫です…」


春海くんが椅子につまづいたようで、椅子が大きな音を立てて倒れた。


「もしかして、今の聞いてた?」


「聞こえたんです!秋絵さん、そんなことを大きな声で話さないでくださいよ」


なるほど…春海くんは、セックスだの処女だのという部分に動揺したらしい。そんなことに動揺したら、また秋絵にからかわれてしまうだろうに。


「あら、私は、大事なことを言っただけよ。春海くんも思うでしょ?セックスが出来ない相手と結婚はもちろん、恋愛も出来ないでしょ?」


「まあ、確かにそうですね」


「ねえ、秋絵。あたし、結婚も恋愛もしなくていいんだけど」


私は、子供が欲しい。そんな理由でセックスが必要なだけ。

でも、誰とでも出来るかというとはっきりいって、自信がない。だって、未経験だから、自分の心がどう動くか分からない。
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