不要なモノは愛
それでも、結婚や恋愛は求めていない。

どうやって妊娠させてくれる人を探そうかな。

「ねえ、春海くん」


「小夏。春海くんはダメよ!イケメンで良い大学にも行ってるけど、ダメよ。あげないからね」


春海くんにいう前に秋絵から阻止された。しかし、あげないって、どういうことよ?


「あの、秋絵さん。俺は秋絵さんの物ではないですけど」


ほら、春海くんだって、同じことを思っている。


「いいのよ。春海くんは、大人しく私の物になっておけばいいの」


「小夏さんは何を言おうとしていたのですか?」


春海くんは、秋絵の言葉を無視して、私のほうを向いた。秋絵が口を尖らせているけど、私も無視しよう。私には大事なミッションがあるから。


「あのね、あたし、妊娠したいのよ。子供が欲しいの。春海くん。手伝ってくれないかなー?」


「はい?小夏さんまでおかしなことを言うようになって…」


春海くんはなぜか哀れむような目をした。言葉が足りなかったかな。
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