不要なモノは愛
会社の先輩二人と近くのカフェに向かう途中だった。

私を呼んだのは一樹で、こっちに渡ろうとしている姿が見えたから、先輩たちまで足止めさせてはいけないと思い、先に行ってもらう。


「小夏の会社が見えたと思ったら、小夏がいて、ビックリしたよ」


「ビックリしたのは、こっちだよ。一樹の会社はこの辺りじゃないでしょ?」


「外回りの途中で、昼になったから近くで食べようとしてたところだよ」


「へー、そう」


適当に相槌を打って、一樹の隣に立つ男の人を見た。同じくらいの年齢かな。

それにしても、顔が整っている。一樹も整っているけど、違うタイプだ。私は、その人を上から下までザッと見た


男性に興味がなくても、かっこいいかどうかは分かる。

身長は、一樹よりも高いから180は超えているであろう。一樹はアイドルのような顔立ちをしている。かっこいいんだけど、笑うとかわいい。

それに比べて、この人は、秋絵の表現方法を使わせてもらうとするなら…モデルタイプだというのだと思う。キリッとした顔立ちだ。
< 34 / 158 >

この作品をシェア

pagetop