永遠を君に…


カケルの家に着く頃には もうシャツはビショビショに濡れて下着が透けていた。

幸い人通りは少なかった為 きっと誰にも見られてないはずだ。

そして 私はドアノブに手をかけた。


カケルは居なくて 後輩だけがいる状態だった。

「カケルは?」

3人いる後輩の中から一際派手な髪色をした人が答える。

「カケルさん、今 買い物に行ってるっす。何かロールキャベツ食いたいらしくて」


ロールキャベツ……


いつだったか私がカケルに手料理を作って今度何の料理が食べたいのか聞いた時にカケルが答えたもの。


するとカケルから電話が掛かって来た。


「華?今すぐ俺ん家来いよ。約束のロールキャベツ作れ」

「…もう来てるよ。」

思わず顔がゆるむ


後輩が ガスをつけてくれてお風呂に入るよう言ってくれた。

風邪が引くからと言う理由と こんな格好を後輩がずっと見たらカケルがキレるからという理由だった。


確かに赤ちゃんの為にも風邪を引いてはならないしカケルがキレて迷惑を被るのは後輩たちなので入らない理由は無かったから素直に従った。




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