幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
「あの…俺じゃなくて、りり花に会いにきたんですよね?」


それを聞くと、颯大が小さく笑った。


「玲音くんは俺がりり花と二人で会ってもいいの?

この前も、ものすごい勢いでりり花のことを連れて帰ってただろ?」


古ぼけた木のベンチに座って、颯大の顔をじっと見つめる。



「……りり花に会わないで欲しいって言ったら帰ってくれるんですか?」



俺の問いには答えないまま、颯大が苦笑いした。




「俺さ、この前りり花に告ったんだよ」



………は?!




「りり花から聞いてない?」



告られたどころか、


颯大に会ったことすら知らなかった。

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