幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
side/りり花



「……玲音、どうしたの?」



家に帰ってきてからずっと玲音がなにやら考えこんでいる。



「なんでもないよっ。
それより、めっちゃ腹減ったっ!

うわっ、春巻きうまそ〜っ!」


テーブルの上に並んだ夕飯を見ると、
玲音は嬉しそうに頬を緩めた。


「玲音、あのね…」



"玲音のことが好き"って、

サラッと言ってみようかな?


「あの………」



「りりちゃん、この春巻きめちゃくちゃうまいっ!」



「よかった…は、ハハっ…」



ダメだ…


とてもじゃないけど春巻き食べながら告えるようなことじゃない…



「りりちゃん、明日の映画、朝起きたらすぐに行こうねっ!

空手映画つうのが残念だけど、

りりちゃんとデートできるならどこでもいいし♡」



そっか、玲音とデートかぁ……



明日のことを考えるとドキドキして、

恥ずかしくて、玲音の顔すら見ていられなくなる。



「りりちゃん、どうしたの?」



「な、なんでもないっ」



玲音に背を向けて呼吸を整えた。




明日…


明日、ちゃんと玲音に伝えよう。



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