幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
「りり花こそなに考えてんだよ…
なんで戻って来たんだよっ!」



突然大きな声を出した玲音に体を震わせた。


「俺なりに、りり花の幸せとか考えてみたつもりなんだけど?

でも、やっぱりめちゃくちゃムカツクし
こんなの俺じゃねえしっ。

挙げ句にりり花は怒って帰ってくるし。

それなら俺はどうしたらいいわけ?

りり花が責任とって俺と付き合ってくれんの?」



「責任とかじゃなくて、私は…」


そこまで言ったところで、玲音に両手をつかまれて壁に強く押しつけられた。


視線を尖らせた玲音に押さえつけられて

全く身動きがとれない。



「颯大に告られたんだろ?


最近妙によそよそしいし、目も合わせてくれないし

かと思えば、いきなり泣き出すし……

全部、颯大のせいなんだろっ」



「玲音、違うっ…」




「"颯大はすごい、颯大は強い"って、他の男にしっぽふってるりり花のことを、

今まで俺がどんな想いで見てきたと思ってんだよ!!」



力任せに玲音が壁を叩くと振動で体が揺れた。

そんな玲音の手首をぎゅっと握る。



「玲音、聞いてっ!」







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