幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
玲音と一緒にバス停に向かいながら、玲音の制服の裾をぎゅっとつかんだ。


すると、玲音の手のひらに右手を包まれた。


手をつないだことなんて何度もあるのに

なにかが違う。



いつもとかわらない朝なのに目に映る世界が輝いて見える。


「なんだか、キスするより恥ずかしいかも」


そう呟くと

玲音が黙ってコクンと頷いた。


バスを待ちながらじーっと見つめてくる玲音にたずねる。


「どうしたの?」


「いや、りりちゃんが本当に俺の彼女になったんだなって……」


「それは……う、うん」


なんだかものすごく照れくさい。



「もうさ、あの手この手で邪魔したり妨害したりする必要ないんだと思ったら感慨深くてさ」



「邪魔したり妨害したりって、なんのこと?」



キョトンと玲音を見上げると、玲音が慌てたように目をそらした。


「あ、いや、なんでもないっ!
忘れて忘れて♪」




「???」



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