幼なじみの溺愛が危険すぎる。(後編)
放課後、玲音とバスに乗って病院に向かった。



「手つないでいけば察するよな?」



「"私たちつきあうことになりました"っておばさんに言うのもなんだか恥ずかしいしね?」


嬉しいような、それでいてすごく照れくさいような気持ちで

病院の自動ドアを通り過ぎた。



玲音と手をつないで病室に入ると

いつもと変わらぬ笑顔でおばさんが迎えてくれた。



「あら、二人が手をつないでいるところなんて久しぶりに見たわ。

あなた達、相変わらず仲がいいのね?

いつまで経っても小さい頃のままね♡」



「……は、ははっ」



「で、今日はふたりそろってどうしたの?なにか報告でもあるの?」


穏やかに微笑んでいるおばさんに
玲音が固まっている。


おばさん、全然察してくれない……



「えーっと、あのさ……」


玲音が口ごもっているとおばさんが


「なに?どうしたの?」


と勢いよく食らいついてくる。



もしかして、おばさん……

全部わかっててイジワルしてますか?




「俺たち、その……えっと……

このたび、無事に、つ、つ…つき…」




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