美人モデルは最強姫⁉︎
少し足を急がせ、でも出来るだけ足音は立てないように気をつけながら歩く。


あいつまた授業さぼりかよ…なんて、思われたくないじゃん？


順調に門の前まで来た私に、想定外の状況が立ちはだかった。


「あー……門、閉まってるじゃん…」



そう呟いて身長の何倍もの大きさの門を見上げる。


この学園では、昼休みとかに生徒が脱走しないよう、常に門は閉まってるんだよね〜。


ちなみに、学校への出入り口もここひとつだけ。


鍵が閉まってること、すっかり忘れてた…。


鍵を開けてもらうにはもう一度職員室に行かなきゃいけないんだよね…。


「んー、鍵かりるのもめんどくさいし…飛びこえよっと」


私は周りを見渡して、誰もいないことを確認する。


そして少し後ろに下がり、門に向かって全力ダッシュ。


「えい！」


ジャンプすると同時に4メートルはある門を軽々飛び越えた。


スタッと華麗に着地し、腕時計を確認すると4時6分。


マネージャーさんとの約束は4時5分。


過ぎちゃった！


時間関係はしっかりしてる人だから、きっともう来てるはず。


むしろ超前から待ってそう…。


「やばっ！早く行かなきゃ！」


私はマネージャーさんの車へ走り出した。

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