ながれぼし





「雪っ」


「春人…!」



振り向くとそこには

春人がいた。



「どしたん?こんなとこで」



いつもの笑顔で話し掛けてきた。



「買い出し…春人こそなにしよん?」

「あぁ、弟が熱出してもうてなっ。
晩ご飯の材料買いにきた!」



「そっか…弟さん大丈夫?」



「うーん…まだ下がらんかなあ」



「うそぉ…。お母さんは?」



「母さん…あんま家におらんから」



そういう春人の笑顔は



心なしか寂しそうに見えた。



「そか……あっ!なあ…」


「うん?」



「雪………やで」



なぜかいっぱいいっぱいだったあたしは



必死に話題を探していた。



「うん…」





なんか

今日の春人、

いつもとちゃう…







いっつもテンション高いのに







いつも笑かしてくれるのに







大丈夫なんかな……






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