ながれぼし
大丈夫
「大丈夫」
大丈夫。
「うん」
「大丈夫やから」
「うん…」
自分に言い聞かせるように
“大丈夫”と
繰り返すあたしに
春人はただ
“うん”と―
このとき
もしかしたら
何か予感がしていたのかもしれない。
何があるのか
春人がなにに苦しんでいるのか
何も知らんかったけど
何も聞けんかったけど
ただ、あの時
いつも元気な春人を
いつだってあたしを助けてくれていた春人を
はじめてあたしに見せた
泣きそうな顔をした春人を
助けたいと思いました。
でもなんもできんかった
ごめんな……