ながれぼし
そんな事ばっかり考えよったら
急に甘くて良い匂いがした
気付いたらちょっと困ったような顔をした雪が
俺の目の前にパンを差し出していた
「めっちゃ怖い顔しとったで!?
お腹すいたやろ?
後で食べよう思てうちの店からとってきたパン、半分あげるわ!
これで機嫌直して?」
「ありがとう…
優しいとこあるやん笑」
冗談ぽくそうゆうたけど
いつも冷たい雪のこの行動に
内心驚いていた
「別に優しくないし!
まあ変な噂で喧嘩したあないしなっ!!」
そうゆうた雪の顔は赤かかって
強がったその言葉は一瞬で照れ隠しとわかった
「そんな照れんなって笑」
「うるさい
照れてない」
「冷たっ」
からかいながらも
そんな純粋な雪を
すごく可愛いと思った