ながれぼし
出会い
いつものように練習をしていたとき
「お疲れさまでーす」
店の方から声がして、人が出てきた
その人影は駐車場に向かってくる
よく見ると見覚えのある顔
「佐野さん?」
向こうから声をかけてきた
「岡田くん」
岡田春人(オカダハルト)
同じクラスの男の子だ。
岡田くんはおもしろくて目立つ存在だから、人気があった。
でもあたしとは全然関わりはない存在だった。
「これからお世話になります」
岡田くんは突然、にこにこしながら言った。
「え、なに?」
「今日から佐野さんちのパン屋さんで働かしてもらうんよ」
またにこにこして言う。
この笑顔が人気の理由か。とか考えながら
「そうなんや」
とだけ返した。