ながれぼし



「横山になりたい」





言葉に出してみて後悔した



自分があまりにも哀れに思えたから。





「俺がなによ」

「うわっ!!!」


横山!


「なあ春人、お前雪のこと好きやろ」



横山はいきなりそんなことを言いながら


教室に入ってきた



「…横山も好きやろ?」

「え?俺彼女おるし
てか横山や白々しいから圭介って言うて★」


えっ!!!


「ちゃうん?」

横山の最後の言葉を無視して聞き返した

「雪はー、幼なじみ!
なんもないで」


無邪気に笑う横山


じゃあ…雪の片思いやったんや‥


すると圭介が真剣な顔で言った


「春人、お前好きな子泣かしたらあかんやろ」


……え





えっ?








嘘や





「え、雪、泣いた?
雪が泣いたん?
ほんま???」



「おう、今頃ボロ泣きじゃわ」



頭が真っ白になった。





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