ながれぼし



―――。




あれから結構たったと思う。



「はあ…」



ベンチに座り、自然とため息が出る。



その時
ブーッブーッ



携帯のバイブが鳴った。



開くとメールがきていた。



春人や…



“今どこ!?”

“三階のベンチ”

“そこおって”



…あぁ、アホや


携帯という手があったのに…


何を学校中を走りまわんよったんな

恥ずかしい!





「雪!」


春人…


「あ…あんな」


あやまらな
あやまらな


心の中では何度も繰り返した
「ごめん」
なかなか言葉にできない。



「ごめんな!!」

「えっ…」



あやまってきたのは、
春人の方だった。



「雪泣いてない!?」

「泣かんよ」

「よかった…」



結局あたしはあやまりそびれてしまった。



後で話を聞いたら



絵里が圭介に事情を話したら、圭介が責任を感じて春人に話しに言ってくれたらしい。



あたしが泣いていたという嘘を言ったのは笑えたけど、ありがとう



お陰で仲直りできたよ。





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