みんなの冷蔵庫(仮)2
「確かに二十歳で処女はちょっと興奮するな」


僕がそう言うと、くららの肩がピクンと上がった。


「しかしあまり年齢が行き過ぎるのも――」


僕が全て言い終わらないうちに、くららの突き出た右の拳が僕の左肩にめり込んだ。


「余計なお世話!」


敵を倒した格闘家のように凛々しく僕を睨み付けると、腕を組んでフンと大きく鼻息を鳴らす。

そんなくららを見て、ホッとする自分がいる。

いや、勿論殴られたところは痛むのだが、くららがくらららしく乱暴になったことが嬉しい。

嬉しいというか……

まぁとにかく良かった。




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