みんなの冷蔵庫(仮)2
「処女で悪かったですね」


ふて腐れてそう言うと、野崎さんは笑うのを止めてすぐ隣に来て、ガードレールの上に腰掛けた。


「処女は別に悪い事じゃないよ。早く経験したからって、早くいい女になれるって訳じゃない」


野崎さんの意外な程優しい声に、思いがけない台詞。

びっくりしたけど、心地よかった。
続きを聞きたくて私もそのままガードレールにお尻を乗せた。


「初めてだって事を喜んでくれるような、いい男といつかすりゃいいのよ」


野崎さんは私を見上げて微笑んだ。


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