みんなの冷蔵庫(仮)2
パン!

と破裂音がして手が後ろに弾かれ、シオくんがぱっちりと目を見開き……俺を睨み付けていた。

じんじん痛む左手が、シオくんの手に弾かれたからだと理解するのに、少し時間がかかった。

シオくんは何も言わずに上体を起こし、挑みかかる狼みたいな目で俺を鋭く睨み続けた。


「シオくん、園長先生が呼んでる」


俺がそう言っても、何も聞こえていないみたいにため息をつき、怠そうに肩まである髪を手櫛で撫で付けている。


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