みんなの冷蔵庫(仮)2
「園長先生、この人達と一緒に外出してきます。ね?」


シオくんが挑戦的にそう言うと、リューマンの背中がこわばった。

何だか訳がわからないまま、きょとんとする園長先生を残し、シオくんがリューマンの腕を引いて、俺がその後に続き、外へ出る。

中庭で楽しそうに遊ぶ子供達が俺を見つけて駆け寄り、声を掛けようとして、リューマンの陰にいるシオくんに気付き、がっかりして諦めた。


「シグマさん、走って! 早く!」


突然リューマンが叫び、俺を突き飛ばした。


「京極さんの所に!」


突然のことでわけが分からない。

でも、俺は走った。振り返らずに。


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