みんなの冷蔵庫(仮)2
リビングとはパテーションのような扉で仕切られただけの、すぐ横にある寝室。

薄暗い部屋の奥にあるベッドの側まで行き、私をそこに座らせると、トキちゃんは私の両手首を軽く握った。


「俺とずっとしたかったんでしょ?」


そう言って微笑む顔を見て、分かる。


――トキちゃんは知ってる。私が何を考えているのか。


佐田さんのことが気になりつつも、トキちゃんに逆らえない私を知ってる。私の気持ちを全て見抜いてる。
なのに、それがズルイと思うのに、抗えない。



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