みんなの冷蔵庫(仮)2
シグマが来てるの?!

私は慌ててベッドから飛び降りた。


「ちよみ。ちよみはお金と俺が好きなんでしょ?」


トキちゃんが振り返り、私の目を射抜く。

怖い。
トキちゃんじゃないみたい。

怒ってるみたいな顔ってわけじゃない。
でも怖い。

私は首を縦にも横にも振れなかった。
ただただその場を動けなくなってしまう。


「ちよみはそこにいて」


トキちゃんは冷ややかにそう言うとリビングに消え、ピシャリと後ろ手に扉を閉めた。





< 198 / 354 >

この作品をシェア

pagetop