みんなの冷蔵庫(仮)2
「着信、会長って出てる」

「キャッチだ! シグマ、話が終わったらまた僕にかけてこい」


キョンキョンは慌ただしくそう言い、通話を切った。

すぐにまた「会長」の電話が繋がる。


「もっ――」


もしもし。

そう言おうとした声に被さるように、大きな声が受話器の向こうから聞こえてくる。


「会長は無事なんだろうな?」


リューマンだ。
間違いない。
リューマンの声だ。


「さぁ? お前次第かもな」


そうかすかに聞き取れた声は……

シオくんだった。


< 202 / 354 >

この作品をシェア

pagetop