みんなの冷蔵庫(仮)2
シオくんが廊下にいる俺を突き飛ばしながら、ズカズカと大股でリビングの金髪男のすぐ前まで行く。

俺のすぐ傍、廊下のリビング入口近くの壁に座り込んでもたれたまま、ぐったりしているリューマン。

心配そうにリューマンに寄り添うキョンキョン。

うなだれるリューマンの体を抱くように脇の下から腕を回し、背中をゆっくりさすっている。


玄関にいたくららちゃんも、そろそろと這うようにこちらに近寄ってきた。


なんだか言い表しようのない、罪悪感や後ろめたさに近い感情でもやもやとして、くららちゃんの顔をまともに見ることができない。

くららちゃんを好きだという自信はあるのに、それをうまくこの場で伝える自信が全くないことが悔しかった。





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