みんなの冷蔵庫(仮)2
かすれた声が耳に張り付く。

俺でさえ、こんなに複雑な気持ちになるんだから……きっと野崎さんはもっとだろう。

多分、彼の言葉でがんじがらめになっているにちがいない。

それでも一応野崎さんは俺達を見た。


「私……」


野崎さんは目にいっぱい涙を浮かべ、くららちゃんの方をじっと見た。


「ごめん」


小さくそう言い、金髪男に一歩近付く。

金髪男が両腕を広げて野崎さんを正面から抱きしめたかと思うと、すぐその背後で眩しい光が放たれる。

シオくんの上を向いた両手いっぱいに、ピンク色の光が渦巻いていた。


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