みんなの冷蔵庫(仮)2
「京極さんが「中」に入りたがっていることは知っています。でも、とにかく私に一日下さい」

「一日?」

「はい。なんとか一日で調べ上げますから」


佐田さんの強い口調に押されるように、京極は渋々頷いた。


「カタ、つけましょう」


佐田さんは真剣な顔でそう言い、私達一人一人の顔をゆっくり順番に見ていく。


「どうか……どうか、もし、京極さんが危ない事を一人でしようとした時は、全力で止めて下さい」


そう言って、私の顔を祈るようにじっと見つめた。

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