みんなの冷蔵庫(仮)2
「――ちゃん、きちゃん」
相変わらずの暗闇
押し入れの中の、古びて臭いぬいぐるみが喋り出す。
「トキちゃん!」
肩を揺さぶられた振動で、ゆっくり瞼が開いてゆく。
ていうか瞼……閉じてたんだ……。
眩しい程でもない、間接照明の橙色の光が、開きかけたそこから染み渡る。
「トキちゃん、またうなされてたよ」
不安と心配を混ぜ合わせた瞳で見下ろしてくる女。
……ちよみ。
名前をすぐに思い出せなかった。
疲れてるんだろうか。
相変わらずの暗闇
押し入れの中の、古びて臭いぬいぐるみが喋り出す。
「トキちゃん!」
肩を揺さぶられた振動で、ゆっくり瞼が開いてゆく。
ていうか瞼……閉じてたんだ……。
眩しい程でもない、間接照明の橙色の光が、開きかけたそこから染み渡る。
「トキちゃん、またうなされてたよ」
不安と心配を混ぜ合わせた瞳で見下ろしてくる女。
……ちよみ。
名前をすぐに思い出せなかった。
疲れてるんだろうか。