みんなの冷蔵庫(仮)2
「つーか寝るか普通」


ふてぶてしい声がちよみの後ろから聞こえた。


これは忘れない。

シオだ。


「やっちんさ、即寝かましてうなされて、神経太いのか細いのか分かんないね」


シオは刺々しくそう言うと、足を投げ出して座ったままため息をつき、膝を立てて立ち上がる。

その態度で、俺がそう長く睡眠を取っていた訳ではないことがわかる。

何時間も眠り込んでいたら、こんな嫌味じゃすまないはずだ。

その場合、ちよみではなく、シオにたたき起こされていただろう。

< 255 / 354 >

この作品をシェア

pagetop