みんなの冷蔵庫(仮)2
警察に連れて行かれてからの俺は、最初は白衣を着た人と会話をするばかりだった。

君は何も悪くないと言われる度に、かえってお前が悪いと言われているような気分になった。

やがて白衣を着ていない、今になって思えばカウンセラーのような女が話をする係になり、そこで俺はあの汚いところでの生活をまた一から聞かれた。

時々男に体を触られていたことだけは、言えなかった。

シオに出会い、彼に全てを話すまで、その後もずっと誰にも言えなかった。


カウンセラーのような女の勧めで、まずは養護学校へ通うのはどうかと言われた。


教師が質問する度に、喜々として手を上げる皆の中で、俺は一人浮いていた。

どうしたの?と優しく肩に手を置かれる度に、どうしようもない吐き気がした。
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