みんなの冷蔵庫(仮)2
俺は体を触られることが生理的に苦痛なんだ、と分かったのはいつからだろう。

それでも、自分から触れる分には平気になった。

成長と共に性欲はあるのに、押入れの中とリンクしてしまい、性行為への嫌悪の方が強くて、なかなか女を抱けない。

俺は欠陥品だった。

高校も辞め、それまでいた施設を飛び出して肉体労働をしていた時、俺に声を掛けてきた男がいた。

運命ってのはなんて残酷なんだろうと思ったよ。

あの、男だったんだ。
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