みんなの冷蔵庫(仮)2
勿論、それは父の件だけではない、僕の気持ちの上で。

佐田がいなかったら僕の人生は終わっていたとか、死んだも同然だ、とまでは言わないが、出会っていなければ間違いなく面白くなかっただろう。


佐田はなんというか……

僕にとっての――

僕にとっての――

何だろう

なんだかさっきから自分でもよく分からない、明確な答えなんか出やしない思考を繰り返している気がしてきた。

まあいい。

とにかく佐田もシグマもくららもみんな大事なんだ。

自分でもよくわからないうちに、僕には大事なものが増えたようだ。

くらら――

本当に佐田に恋していたのだろうか。

だとしたら、僕はあんな事を言って嫌われただろう。


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