みんなの冷蔵庫(仮)2
「簡単に説明するために例えるならば、ユーミアは磁石のようなものなのです」


ナメクジはそう言うと、私の肩から腕をスベリ台のようになめらかに滑り降りた。


「ユーミアが磁石の両極を持っているとします。それに対し、サーはN極だけを持ちます」


ナメクジはそう言いながら、私の足元近くで徐々に体が大きくなっていく。


何?脱皮?

私はそうするしかないので、黙って見守る。


「ユーミアはサーをS極で引き寄せたところで、N極に戻す。すると反発する力が発生するでしょ?」


ナメクジの体は段々白っぽくなっていき、中型犬くらいの大きさになった。

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