みんなの冷蔵庫(仮)2
「くらら……痛くないのか?」


京極の驚いた声がして、ハッとした。

少し、夢うつつの状態になっていた。

多分本当に、ほんのちょっと。

何秒かの事だけど、シャボン玉のように薄い膜に包まれて、ふっと一瞬意識が無になっていた。

そして京極の声に膜が弾け飛び、私は寝起きのようにまわらない頭で「痛くないのか」の意味を考えた。

分からないけど、自分の肩に目をやった。


え?

びっくりし過ぎて一度視線をそらし、また肩に戻す。


えええええええ??!!


「何?!何これ?!」


二度見ならぬ三度見をして、私は絶叫した。


ナメクジの手が

手首から先が、完全に私の体内に入っていた。

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