みんなの冷蔵庫(仮)2
迷惑なんだ、佐田さん。


彼女いるし

今は京極のお父さんのことで大変って時に

迷惑なんだきっと。


だったら私もなかったことにしなきゃいけない。

聞き分けのない子供じゃないんだから、空気を読んで普段通りにしなければ。


そう思えば思うほど、どうしようもないくらい悲しくなってきた。

心配そうな野崎さんの視線を振り切るように、立ち上がり、佐田さんの後ろに続いた。


その広い背中を見ただけで、胸の奥がギュッと苦しくなった。

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